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トワイライトの怠惰な図書室

ここは、トワイライトが書きつづった小説をメインに載せていくblogです。無断転用やお持ち帰り等は全て厳禁です!

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 スターオーシャン3のフェイマリ小説第九弾。

愛しい人を失った後、何を思い日々を過ごすのか…
セピア色の想い出

「フェイト! 消えないで! 私を置いていかないでぇ!」
 目の前で創造主を消滅させた青年を前に、蒼い髪の少女が取り乱して泣き叫ぶ。しかし、そんな声とは裏腹に、青年は自ら放った極光の輝きに飲み込まれ、静かに消え去ろうしていた。
「マリア… 今までありがとう」
「フェイトっ!」
 マリアは消えゆく彼を現世に引き留めようと駆け寄り、彼を抱きしめようとしたその瞬間、最期の言葉を残して消え去ってしまった。
「再び出会えたら、ずっと一緒に…」
 その言葉を残して、彼は自らの極光に飲まれ、光の中に消えていった。

 季節は過ぎ、あの日取り戻した景色を見る度に、その言葉を思い出し、さよならさえ言えなかった後悔と、彼を失ったという現実がつけた心の傷を隠して生きている自分を感じる。

「フェイト… あなたが消えてしまったあの日から、もう一年が経つわ」
 自分と二人だけで写る彼との写真。その写真を眺めながら、悲しみを込めた声で呟く。世界を救った最大の英雄は、時が経つにつれ忘れられていった。今はもう、自分の心を染める想い出だけが、彼がこの世界に存在していたというただ一つの証となった。
「でもねフェイト。私は今でも信じているのよ… あなたと再び出会える奇跡を」
 だからマリアは今でも、色あせないセピア色の想い出を胸にしまいながら、その奇跡が叶う日を信じて過ごしていた。

 マリアは雨が打ち付ける窓を、頬杖を付きながら眺めていた。あれからどれだけの時が過ぎていったのだろうか… どんな些細なことでも解り合えたあの時期。信じ続けることをやめてしまったら、奇跡は叶わないと教えてくれた彼。彼の居ない今、私を現世につなぎ止めているただ一つの気持ち。今でも瞳を閉じれば、彼の声が聞こえてくる… はかなく微かな希望、再び出会えるという予感をいつも感じる…
「フェイト… お願いよ、帰ってきて… そして、もう二度と離さないって約束してよぉ」
 あれ以来、決して流さないと誓った涙が頬を伝う。床にその涙の一粒が落ちた時、ふいに部屋のドアが開かれ、忘れようのない声が聞こえてきた。奇跡は、信じ続けるものにのみ叶うと言うことを証明してくれた存在がそこに。

「ただいま… マリア」
「お帰りなさい… フェイト!」

 あの日以来、フェイトは私を離さないで居てくれる。こんなに愛する人がそばにいてくれる。
 そう、いつでも…

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2006.12.09 20:49 | 二次小説 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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