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トワイライトの怠惰な図書室

ここは、トワイライトが書きつづった小説をメインに載せていくblogです。無断転用やお持ち帰り等は全て厳禁です!

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 スターオーシャン3フェイマリ小説。蒼き髪の少女は、同じ髪の色を持つ少年に心を開いた。共にいる年月など、その前には無価値。
気付いた気持ち、壊された想い

 ディプロの廊下で一人の青年が、頭を抱えながらある人の部屋の前をうろうろと歩き回っていた。
「どういって慰めたらいいんだろう… あー 困ったなぁ」
 答えが出ず、さらにうろうろと歩いている最中、視線の端を蒼いものが掠めていった。そちらに振り向くと、そこには腰から長剣を下げた蒼い髪の青年がいた。
「マリア、入るよ」
 機械的な音を立てて扉が開き、青年は無造作に入っていく。ポカンと口を開けてみていた青年は、我を取り戻すとドアに耳を当てて中の様子をうかがった。

 一歩部屋の主は、俯いて座っているだけで、部屋に入ってきたフェイトの方を振り向こうとはしなかった。
「マリア…」
「ごめんなさいフェイト。弱い所は誰にも見せたくないの」
 俯いたままそれだけ言うと、マリアはもう何も話そうとはしなかった。そんなマリアをみたフェイトは、とてもいたたまれない気持ちになった。ディプロのリーダーとしてのマリア、創造主と知略を繰り広げるマリア、年頃の女の子が到底する事ではない日常が、彼女を何時しか狭い殻の中に閉じこめてしまった。フェイトはその殻を破ってあげたいと思った。そして、もっと自由に、大きく羽ばたいて欲しいと。
「マリア…」
 フェイトはそっと椅子に座るマリアを後ろから優しく抱きしめた。思わずはっと彼の顔を見上げると、そこには自分の大好きな彼の笑顔があった。
「誰も全てが強い人なんかいないよ。だから、みんなで頑張ってきたんじゃないか」
「フェイト… でも、私は…」
 言いごもるマリアの頬に、フェイトはそっと優しくキスをする。いつしかマリアの頬を涙が伝い始めていた。
「僕が居る… いつでも、君の側にいるから… だから、いつもの様に笑っていて欲しい」
「フェイト… フェイト!」
 彼の深い愛情と優しさに触れ、マリアはフェイトの胸で声を上げて涙を流した。誰にも心を許すことが出来なかったマリアは、ようやく心から許すことの出来る相手を見つけられた。嬉しかった。そして何よりも幸せを感じることが出来た。
「マリア… この戦いが終わったら、一緒に暮らそう」
「ええ… ええ!」
 嗚咽の中で、彼女の絞り出す様な声で返事を聞くと、フェイトは彼女の頬ではなく、唇にキスをした。涙で濡れた唇へのキスは、少しだけしょっぱかった。

「ごめんなさい、フェイト。みっともない所を見せちゃったわね」
 ようやくいつもの調子を取り戻したマリアは、部屋を出ようとするフェイトの背中に話しかける。
「いいさ。それだけ君は僕の近くにいてくれているって事だからさ」
 振り向きながら笑顔でそういってくれる彼を見て、頬が紅くなっていくのが解る。
「うん… じゃあ、また後でね」
 再び無機質な音が鳴り、フェイトは部屋を後にした。彼を見送る為にドアを出たマリアは、そこで奇怪のものを見つけた。
「あらリーベル。何してるの、そんな所で」

 マリアの視線の先にいたのは、放心し床に座り込んでいるリーベルの姿であったとさ。


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2007.05.01 00:24 | 二次小説 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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